いまさら

コードギアスを全部見たので感想をば。
・モチーフ
過去の作品を色々組み合わせたキメラなんじゃないかなと思う。元ネタ全部はわからんが、ガンダムをシャア側から描くっていうのと、デスノート的な能力を使った駆け引きを描く、っていうのが二大主軸か。モチーフは機能してるが、結局は借り物のアイディアの域を出なかったという気はした。
・ストーリー
一貫性がない。無駄な繰り返しがあったり。整合性も取れてない。キャラクターの心理&行動が話の都合によってねじ曲げられてる印象。特にサブキャラについてはひどめ。しかし、部分部分を見れば物語構造的に素晴らしいところはすごくあるんだよな。整理さえされてればな。ちゃんと時間かけて作ればもっといい作品になったんじゃないかと思う。まあ最後の壊し方、終わり方は好きだったり。
・演出
バトルシーンは殆ど記憶に残ってない。その点はダメダメだった。リヴァイアスの宇宙空間を感じさせるような雰囲気、スクライドの無駄に厨二なカズマの動き、あの域には全然達してない。カレンが操作してる時の躍動感はエロかったけど。うん。心理戦シーンでの演出はまずまずかな。顔芸はやっぱいるよね。日常ドタバタのお馬鹿っぷりもまあ。
・キャラクター
これについてはデザイン、性格設定、動き、声優の演技に至るまで素晴らしかったと思う。キャラで持ってるアニメだったと。まあ強いて言うと敵が弱かったかな。ブリタニア皇族が全体的に弱キャラだった。性能的にもそうだし人格的にも。結局1クール目のコーネリアが最強だったし。
・主要キャラについて
ルルーシュ:すごくパーソナルな人間だったと思う。ルルーシュの目的は、ナナリー、父殺し、母の仇の情報。この3つだけだったし。途中でナナリーだけじゃない自分の守りたいものすべてを守ることが望みってことに気づいたけど、守りたいものって生徒会メンバー+CCだけだったろう。カレン、スザクあたりは敵でも味方でも明らかに優遇されてるもん。黒の騎士団メンバーは駒扱いのままだったんじゃね?結局自分の恨みを晴らすのと日常を守ることにしか興味のないやつだったように思える。最後の最後で自分の起こした世界の問題の後始末はしたけど。
スザク:先天的な人格破綻者だったと思う。小学生時に理性に基づいて父殺しを行ってるんだよ。どう考えてもおかしい。その上に後天的なトラウマが重なり、友情、愛情といったまともな人間の感情ものっかり、それを失ってさらにトラウマを重ねて、あんなにぶっ壊れたキャラになったんだろう。根底は、自分の考えは正しく絶対であるというとこがあるんだろうな。最後の最後でもそれは変わらんかったように思える。でもまあ、そんな化け物なところが好きなキャラだった。
CC:契約とか共犯とかなんやかんや理由はつけてたけど、最初から最後までルルーシュのことが好きで一緒にいたいだけというキャラだった。ルルーシュ全肯定。いじらしくてたまらん。実は物語の重要なポジションにいそうで全くいなかった。それなのに最後までそばにいるという偉業を成し遂げたヒロイン。大勝利。
カレン:愛が足らなかったゆえに無敵になれなかった女の子。最後までついて行き損なった。CCがルルーシュを全肯定し、どこまでも運命を共にするキャラだったので、その対の役割を与えられたゆえに離反することになった感はある。でもまあナナリーからルルーシュのシスコンエピソードを散々聞いておきながら裏切りだからやっぱ愛が足らなかったんだろう。
ナナリー:兄の愛を一身に受け、兄に全肯定されていて、本来ならば兄を全肯定する役回りだったのに。役回りを否定し、兄を否定するというもっとも重い罪を犯したゆえに、兄を失うという最も重い罰を受けた。そんな感じ。振り返ってみると、コードギアスは世界の命運とかじゃなく、ルルーシュとナナリーが兄妹離れするという話だった。
他:途中で死んだキャラは大事にされてないです。ユフィにしろロロにしろシャーリーにしろ。ルルーシュがもしシスコンじゃなかったらシャーリーは作品のキーキャラクターになったかもしれないけどルルーシュがシスコンすぎたな。
・まとめ
凡作では間違いなくない、名作というには少し足らない、でも人の心には確実に残る何かはある、そんな作品だったかなあ。